2016年11月11日金曜日

森下幹人が考える優れている映画とは

森下幹人は映画をよく見ますが、同時に多くの人の評論にも目を通します。こうすることによって、自分以外の視点から、改めて作品を捉え直すことができるからです。また、複数の意見の中から、本質というものを探り出すことも可能です。そのようなことを続けて発見したのは、優れた映画とは、同時に大きなものが入る器でもあるということです。

たとえば、2016年にヒットした邦画に、「君の名は」と「シン・ゴジラ」があります。どちらも名作というに相応しいものでいしたが、興味深いのは、1つの映画であるのに、まるで違う意見が噴出したことです。たとえば、「君の名は」はジブリ映画に迫る空前の大ヒットとなりましたが、著名な文化人からは嫌悪する向きもありました。多かったは、恋愛にいたる描写にリアリティがないというものです。しかしそれは、あくまで個人の恋愛観に基づくものでしかありません。結果的には、高い認識を示しているようで、実は遍歴の暴露でしかなかったのです。「シン・ゴジラ」にいたってはさらに顕著です。米軍が爆撃するシーンを見て、政権礼賛だ、いや批判だと、真っ向から対立する声が出てきたのです。

結局、様々な意見を出る分だけ、どちらも懐の広い作品だったということでしょう。森下幹人は、評論家の声なども含めて、リアルタイムで見ることができたことを、感謝しています。これからも制作陣には、周囲の意見に流されることなく、優れたものを世に出していただきたいものです。そうすればまた、映画を鑑賞する楽しむが増えるからです。